※あくまで手引きに記載された試験範囲として、内容をまとめたものです。
※既に試験に受かっている方はここの記載だけを当てにしないでください。
※成分名前の☆は三重県の平成25~29年での第三章の試験にて、名称が登場した回数です。(1回以上登場した年を1とカウントしています。また、名称のみを参照し、問題内容までは見ていません)
【禁】禁忌、【相】相談、【重】重篤な副作用、【副】その他の副作用、【注】備考等
(OTC添付文書への表記方法に従う。そのため、手引きでは「避ける」といった表現も【禁】ではなく【相】に当たるものもある。基本的にどのような表記だろうが『ダメ』だと考えれば問題ない)
●整腸成分
・腸内細菌のバランス調整
ビフィズス菌
(特記事項なし)
アシドフィルス菌
(特記事項なし)
ラクトミン
(特記事項なし)
乳酸菌
(特記事項なし)
酪酸菌
(特記事項なし)
決明子[整腸。日局:(煎薬として)整腸、腹部膨満感]
・マメ科、エビスグサ又はカッシア・トーラの種子
現証拠[整腸。日局:(煎薬として)整腸、腹部膨満感]
・フウロソウ科、ゲンノショウコの地上部
阿仙薬[整腸]
・アカネ科、ガンビールの葉及び若枝から得た水製乾燥エキス
トリメブチンマレイン酸塩
・消化管の平滑筋に直接作用し、低下時は亢進的、亢進時は抑制的に働く
・【相】肝臓病
・【重】肝機能障害
●止瀉成分(収斂系)
・腸粘膜の蛋白質と結合し不溶性の膜を形成、腸粘膜を引き締めることで保護
・【相】急性の激しい下痢や腹痛、腹部膨満、吐き気等(細菌性が疑われるため)
☆☆次没食子酸ビスマス
・【禁】1週間以上の使用、飲酒(精神神経症状発症の可能性)
・【相】胃潰瘍、十二指腸潰瘍(ビスマスの吸収が高まる恐れ)、妊婦、妊娠疑い(血液胎盤関門通過)
☆次硝酸ビスマス
・次没食子酸ビスマスと同じ
☆☆☆タンニン酸アルブミン
・【禁】牛乳アレルギー(アルブミンはカゼインから精製される)
・【重】ショック
五倍子[止瀉(収斂)]
・ウルシ科、ヌルデの若芽や葉上にアブラムシ科、ヌルデシロアブラムシが寄生し、その刺激によって葉上に精製した嚢状虫瘤
黄柏[健胃(苦味)、抗菌、抗炎症。日局:(粉末として)止瀉(収斂)]
(胃腸薬(健胃系)より転記)
・ミカン科、キハダ又はフェロデンドロン・キネンセの周皮を除いた樹皮
☆☆黄連[健胃(苦味)抗菌、抗炎症。日局:(粉末として)止瀉(収斂)]
(胃腸薬(健胃系)より転記)
・キンポウゲ科、オウレン等又はコプティス・テータの根を殆ど除いた根茎
●止瀉成分(その他)
☆☆☆ロペラミド塩酸塩
・食べ過ぎ飲みすぎによる下痢や寝冷えに使用され、食あたりや水辺りによる下痢には使わない
・【禁】機械類の操作、15歳未満、[併用]胃腸鎮痛鎮痙薬(腸管運動を低下させる作用があるため)、飲酒
・【相】便秘を避けるべき肛門疾患、授乳中、発熱を伴う下痢、血便又は粘液便が続く、2,3日で改善しない
・【重】イレウス様症状、ショック、皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死融解症
●止瀉成分(腸内殺菌系)
・細菌感染による下痢少々の鎮静
・腸管内に生息する細菌に対しても効果が出てしまうが、それよりもブドウ球菌や大腸菌等への効果が優位、また、バランスが乱れているため正常に近づけることに繋がる
☆ベルベリン塩化物
・抗炎症も
タンニン酸ベルベリン
・タンニン酸(収斂)とベルベリン(抗菌)に消化管内で分かれる
☆☆アクリノール
(特記事項なし)
⇒皮膚薬(消毒、鎮痛等)
効果○:細菌(一部)
効果×:真菌、結核菌、ウイルス
・比較的刺激性が低くしみにくい
・黄色の色素のため、衣類に付着すると黄色くなり、脱色しにくくなる
☆☆木クレオソート
・局所麻酔も
・蠕動運動(過剰な腸管の働き)を正常化し、水分や電解質の分泌も抑制
●吸着成分
・腸管内の異常発酵等で生じた有害物質を吸着
(胃腸薬(健胃系)より転記)
・【相】腎臓病(無機塩類の排泄遅れ、体内に貯留しやすくなる)
炭酸カルシウム
(胃腸薬(健胃系)より転記)
・【注】高カルシウム血症
沈降炭酸カルシウム
・炭酸カルシウムと同じ
乳酸カルシウム
・炭酸カルシウムと同じ
リン酸水素カルシウム
・炭酸カルシウムと同じ
天然ケイ酸アルミニウム
(胃腸薬(健胃系)より転記)
・【禁】透析療法中、長期連用(アルミニウム脳症等の可能性)
ヒドロキシナフトエ酸アルミニウム
・天然ケイ酸アルミニウムと同じ
カオリン
(特記事項なし)
薬用炭
(特記事項なし)
●瀉下成分(刺激性)
・腸管を刺激し反射的な腸運動を引き起こす
・【禁】大量使用
・【相】妊婦、妊娠疑い
☆☆☆ヒマシ油[小腸刺激]
・ヒマシ(トウダイグサ科、トウゴマの種子)から得られる油
・小腸でリパーゼの働きによって生じる分解物が小腸を刺激する
・峻下作用(強い瀉下作用)
・【禁】3歳未満、激しい腹痛や吐き気の症状、妊婦、妊娠疑い(峻下作用なため)
・[禁]防虫剤や殺鼠剤を誤飲したとき(脂溶性の物質による中毒を増悪させる恐れ)
・[禁][併用]駆虫薬(成分が吸収されやすくなり全身性の副作用を生じる恐れ)
・[禁]授乳中
☆センナ[瀉下(大腸刺激)]
・マメ科、チンネベリセンナ又はアレキサンドリアセンナの小葉
・妊婦、妊娠疑いの人は避ける
(※手引きには「特に」ということで記載があるが、添付文書では【禁】ではなく、【相】に変わりは無い)
・【禁】授乳中(乳児に下痢が生じる恐れ)
☆センノシド[瀉下(大腸刺激)]
・センナから抽出された成分
・妊婦、妊娠疑いの人は避ける
(※手引きには「特に」ということで記載があるが、添付文書では【禁】ではなく、【相】に変わりは無い)
・【禁】授乳中(乳児に下痢が生じる恐れ)
大黄[瀉下(大腸刺激)]
・タデ科、ショウヨウダイオウ、タングートダイオウ等又はそれらの種間雑種の通例、根茎
・センノシドを含む
・妊婦、妊娠疑いの人は避ける
(※手引きには「特に」ということで記載があるが、添付文書では【禁】ではなく、【相】に変わりは無い)
・【禁】授乳中(乳児に下痢が生じる恐れ)
・【注】ダイオウを構成生薬に含む漢方でも瀉下作用があるため、(便秘で無い人は)下痢が副作用として現れる可能性
カサントラノール
・【禁】授乳中(乳児に下痢が生じる恐れ)
☆☆ビサコジル[大腸刺激]
・結腸での水分吸収抑制による糞便のかさ増しも
・【注】前後1時間以内の牛乳の摂取や制酸成分配合薬の服用(腸溶性製剤として胃での分解等を避けるためにコーティングされているものが溶け出し、効果が薄れたり胃粘膜への刺激の恐れ)
☆ピコスルファートナトリウム[大腸刺激]
・大腸で腸内細菌によって分解され刺激作用が現れる
アロエ[瀉下(大腸刺激)]
・ユリ科、ケープアロエ等の葉から得た液汁を乾燥したもの
十薬[瀉下(大腸刺激)]
・ドクダミ科、ドクダミの花期の地上部
牽牛子[瀉下(大腸刺激)]
・ヒルガオ科、アサガオの種子
●瀉下成分(無機塩類)
・腸内容物の浸透圧を高め、糞便中の水分を増やしかつ、大腸を刺激
☆酸化マグネシウム
(胃腸薬(健胃系)より転記)
・【相】腎臓病(高マグネシウム血症を生じる恐れ)
水酸化マグネシウム
・酸化マグネシウムと同じ
硫酸マグネシウム
・酸化マグネシウムと同じ
硫酸ナトリウム
・【相】心臓病(心臓の負担が増え悪化の可能性)
●瀉下成分(膨潤性)
・腸管内で水分を吸収し腸内容物に浸透し糞便のかさ増ししかつ、糞便を柔らかくする
・効果を高めるために水分を多めに摂る
カルメロースナトリウム(カルボキシメチルセルロースナトリウム)
(特記事項なし)
カルメロースカルシウム(カルボキシメチルセルロースカルシウム)
(特記事項なし)
プランタゴ・オバタ[瀉下(膨潤性)]
・オオバコ科、プランタゴ・オバタの種子又は種皮
●瀉下成分(その他)
☆ジオクチルソジウムスルホサクシネート(DSS)
・糞便中の水分を増やし柔らかくする
☆マルツエキス
・麦芽糖が腸内細菌によって分解され、生じるガスによって便通を促す
・穏やかな瀉下なため乳幼児に使用される
・60%以上の麦芽糖を含むため甘く、また、発育不良時の栄養補給にも使用
・【相】乳関連の誤りによる便通不足(水分不足に起因するものには効果が期待できない)
●漢方[体力](含カンゾウ、マオウ、ダイオウ)
☆桂枝加芍薬湯[中等度↓](カ)
・腹部膨満感がある人の渋り腹、腹痛、下痢、便秘
・【注】1週間に止め、改善しない場合は相談
大黄甘草湯[不問](カ、ダ)
・便秘、便秘に伴う頭重、のぼせ、湿疹、皮膚炎、ふきでもの、にきび、食欲不振、食欲減退、腹部膨満、腸内異常発酵、痔
・【禁】[併用]他の瀉下薬
・【相】虚弱、胃腸が弱い、下痢
・【副】激しい腹痛を伴う下痢
・【注】5,6回に止め、改善しない場合は相談
大黄牡丹皮湯[中等度↑](ダ)
・下腹部痛がある、便秘しがちなもの:月経不順、月経困難、月経痛、便秘、痔疾
・【禁】[併用]他の瀉下薬
・【相】虚弱、胃腸が弱い、下痢
・【副】激しい腹痛を伴う下痢
・【注】便秘、痔疾の場合は1週間に止め、改善しない場合は相談
麻子仁丸[中等度↓](ダ)
・時に便秘が硬く塊状のもの:便秘、便秘に伴う頭重、のぼせ、湿疹、皮膚炎、ふきでもの、にきび、食欲不振、食欲減退、腹部膨満、腸内異常発酵、痔
・【禁】[併用]他の瀉下薬
・【相】虚弱、胃腸が弱い、下痢
・【副】激しい腹痛を伴う下痢
・【注】5,6回に止め、改善しない場合は相談
●相互作用
・【禁】(瀉下薬)[併用]他の瀉下薬