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24.皮膚薬(消毒、鎮痛等)

※あくまで手引きに記載された試験範囲として、内容をまとめたものです。

※既に試験に受かっている方はここの記載だけを当てにしないでください。

※成分名前の☆は三重県の平成25~29年での第三章の試験にて、名称が登場した回数です。(1回以上登場した年を1とカウント。また、名称のみを参照)

【禁】禁忌、【相】相談、【重】重篤な副作用、【副】その他の副作用、【注】備考等

(OTC添付文書への表記方法に従う。そのため、手引きでは「避ける」といった表現も【禁】ではなく【相】に当たるものもある。基本的にどのような表記だろうが『ダメ』だと考えれば問題ない)

 

●外皮用薬について

【副】発疹、発赤、痒み

 

●鎮痛系の薬について

・共通:【禁】水虫、田虫、化膿している患部への使用、喘息、妊婦、妊娠疑い

・塗り薬、エアゾール剤:50g(又は50mL)↑/1週間の使用を避ける製品が多い

・貼付剤:2週間以上の連続使用は避ける製品が多い

 

●殺菌消毒成分

☆☆アクリノール

効果○:細菌(一部)

効果×:真菌、結核菌、ウイルス

・比較的刺激性が低くしみにくい

・黄色の色素のため、衣類に付着すると黄色くなり、脱色しにくくなる


⇒止瀉薬

(特記事項なし)

☆☆オキシドール(過酸化水素水)

効果○:細菌(一部)

効果×:真菌、結核菌、ウイルス

・分解に伴う酸化と酸素の泡立ちによる物理的なもので、作用は短く、組織への浸透性も低い

・【注】眼の周り(刺激性)

☆ポビドンヨード[ヨウ素系]

効果○:細菌、結核菌、真菌、ウイルス

効果×:-

【禁】アレルギー既往歴

【重】ショック

・【注】[併用]石鹸等のアルカリ性になるもの(ヨウ素系は殺菌力が低下するため、良く洗い落とす)


⇒口腔咽喉含嗽薬

・ヨウ素系

【禁】アレルギー既往歴

【相】甲状腺疾患(ホルモン産生に影響)妊娠、妊娠疑い、授乳中(血液胎盤関門を通過)

【重】ショック

・【注】銀歯が変色することがある、[併用]ビタミンC(脱色され殺菌作用が失われる)

(ビタミンCとの併用に関する問題は3回出題)

☆ヨードチンキ[ヨウ素系]

効果○:細菌、結核菌、真菌、ウイルス

効果×:-

【禁】口や目の周り(刺激性が強いため)

【禁】[併用]マーキュロクロム(不溶性沈殿を生じ効果が低下)

・ポビドンヨードと同じ

☆☆☆ベンザルコニウム塩化物

効果○:細菌、真菌

効果×:結核菌、ウイルス

・【注】[併用]石鹸(効果の低下)

ベンゼトニウム塩化物

・ベンザルコニウム塩化物と同じ

☆☆☆セチルピリジニウム塩化物

・ベンザルコニウム塩化物と同じ

☆☆クロルヘキシジングルコン酸塩

効果○:細菌、真菌

効果×:結核菌、ウイルス


⇒口腔咽喉含嗽薬

【禁】アレルギー既往歴、口腔内に傷やひどいただれがある(強い刺激の恐れ)

【重】ショック

☆クロルヘキシジン塩酸塩

・クロルヘキシジングルコン酸塩と同じ

☆マーキュロクロム

効果○:細菌(一部)

効果×:真菌、結核菌、ウイルス

・有機水銀の一種(皮膚浸透性は低いため、通常使用で水銀中毒は生じない)

【禁】口の周り等

【禁】[併用]ヨードチンキ(不溶性沈殿を生じ効果が低下)

☆エタノール

・皮膚の消毒、器具の消毒、創傷面の殺菌消毒に

皮膚刺激性が強い

【禁】脱脂綿等に浸して皮膚に貼付

【禁】粘膜面や目の周りへの使用


⇒公衆衛生薬

【禁】粘膜面や目の周りへの使用

【相】傷がある部分への使用

・【注】揮発性

☆イソプロピルメチルフェノール

効果○:細菌、真菌

効果×:結核菌、ウイルス

(特記事項なし)

チモール

効果○:細菌、真菌

効果×:結核菌、ウイルス

(特記事項なし)

☆フェノール(液状フェノール)

効果○:細菌、真菌

効果×:結核菌、ウイルス

(特記事項なし)

レゾルシン

効果○:細菌、真菌

効果×:結核菌、ウイルス

・角質層の軟化作用でにきびや水虫等の薬にも配合

 

●ステロイド性抗炎症成分

【禁】水痘すいとう水疱瘡みずぼうそう)、水虫、田虫、化膿している患部(免疫低下作用)

【禁】長期連用

【相】患部が広範囲(一時的な皮膚症状に使用される(ちなみに顔面への広範囲は【禁】))

☆☆デキサメタゾン

(特記事項なし)

プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル

(特記事項なし)

プレドニゾロン酢酸エステル

(特記事項なし)

☆ヒドロコルチゾン

・1g↑又は0.025mg↑/1mLの製品は特に長期連用を避ける

ヒドロコルチゾン酪酸エステル

・ヒドロコルチゾンと同じ

☆☆ヒドロコルチゾン酢酸エステル

・ヒドロコルチゾンと同じ

 

非ステロイド性抗炎症成分

・プロスタグランジンの産生抑制

ブフェキサマク[皮膚疾患]

(作用<副作用のため、配合製品は現存しない)

ウフェナマート[皮膚疾患]

(特記事項なし)

☆インドメタシン[鎮痛]

・腫れ等を防ぐために皮膚が弱い人は予め1~2cm角に切り皮膚の弱いところに半日貼ってみて異常が出ないか確認することが推奨

【禁】11歳未満又は15歳未満(含量1%↑の貼付剤)

☆☆ケトプロフェン[鎮痛]

【禁】天候に関わらず戸外活動を避け、外出の際はサポーターや衣服で紫外線に当たらないようにする(光線過敏症発症の恐れ)

【禁】チアプロフェン酸、スプロフェン、フェノフィブラート、オキシベンゾン、オクトクリレンに対するアレルギー

【禁】15歳未満

【重】ショック、接触皮膚炎、光線過敏症

【副】腫れ、刺激感、水泡、ただれ、色素沈着、皮膚乾燥

☆ピロキシカム[鎮痛]

【禁】15歳未満

・【注】光線過敏症を生じる可能性がある

フェルビナク[鎮痛]

【禁】15歳未満

ジクロフェナクナトリウム[鎮痛]

【禁】15歳未満

サリチル酸メチル[鎮痛]

・サリチル酸によるプロスタグランジン産生抑制

・局所刺激による患部血行促進、知覚神経の軽い麻痺による鎮痛

サリチル酸グリコール[鎮痛]

・サリチル酸メチルと同じ

イブプロフェンピコノール[皮膚疾患]

・外用での鎮痛作用はほぼ無い

・吹出物に伴う皮膚の発赤や腫れ抑制等でにきび治療に使われる

 

●その他の抗炎症成分

☆☆☆グリチルリチン酸カリウム

(特記事項なし)


⇒風邪薬等

・ステロイドに似ている

大量摂取は偽アルドステロン症を発症恐れ

【禁】長期連用(40mg↑/1日)

・【相】むくみ、心臓病、腎臓病、高血圧、高齢者(40mg↑/1日)

・【注】グリチルリチン酸は甘味料としても利用されている

☆グリチルレチン酸

・グリチルリチン酸二カリウムと同じ

グリチルリチン酸モノアンモニウム

・グリチルリチン酸二カリウムと同じ

 

●局所麻酔成分

・創傷の痛み、痒み緩和

☆☆ジブカイン塩酸塩

(特記事項なし)


⇒痔疾用薬

【重】ショック

☆☆リドカイン

(特記事項なし)


⇒痔疾用薬

【重】ショック

☆アミノ安息香酸エチル

(特記事項なし)


⇒胃腸薬(鎮痛鎮痙系)

【禁】6歳未満(メトヘモグロビン血症を起こす恐れ)

テシットデシチン

(特記事項なし)

アンモニア

【禁】口や目の周り(皮膚刺激性が強い)

 

●抗ヒスタミン成分

・痒み等緩和

【副】腫れ


⇒アレルギー用内服薬等

【禁】機械類の操作(眠気等)

【相】排尿困難、緑内障

【副】排尿困難、口渇、便秘

☆☆☆☆ジフェンヒドラミン塩酸塩

(特記事項なし)


⇒アレルギー用内服薬等

【禁】授乳中

☆ジフェンヒドラミン

(特記事項なし)


⇒アレルギー用内服薬等

【禁】授乳中

☆☆☆クロルフェニラミンマレイン酸塩

(特記事項なし)

☆ジフェニルイミダゾール

(特記事項なし)

☆イソチペンジル塩酸塩

(特記事項なし)

 

局所刺激成分

・目の周り等(刺激があるため)

☆メントール[冷感刺激]

・軽い炎症を起こし反射的な血管拡張による血行促進

・知覚麻痺による鎮痛及び鎮痒ちんよう

☆カンフル[冷感刺激]

・メントールと同じ

ハッカ油[冷感刺激]

・メントールと同じ

ユーカリ油[冷感刺激]

・メントールと同じ

カプサイシン[温感刺激]

【副】痛み(刺激が強すぎて)

・【注】[貼付剤]こたつ等の保温器具で貼付部位を温めない(痛みや低温火傷の恐れ)

【注】入浴1時間前に剥がす。入浴後は火照りが無くなってから使用する

ノニル酸ワニリルアミド[温感刺激]

・カプサイシンと同じ

ニコチン酸ベンジルエステル[温感刺激]

・カプサイシンと同じ

トウガラシ[温感刺激]

・ナス科、トウガラシの果実

・カプサイシンと同じ

☆☆☆クロタミトン[軽い灼熱感]

(特記事項なし)

 

収斂しゅうれん、皮膚保護成分

☆酸化亜鉛

【相】湿潤(手引きでは、「患部の湿潤、化膿、傷が深いものは使用を避ける」と記載」)

ピロキシリン(ニトロセルロース)

【禁】化膿、深い傷(手引きでは、「患部の湿潤、化膿、傷が深いものは使用を避ける」と記載」)

 

組織修復成分

☆☆☆☆アラントイン

(特記事項なし)

ビタミンA油

(特記事項なし)


⇒滋養強壮薬

主成分:レチノール(レチノール酢酸エステル、ビタミンA油、肝油等)

夜間視力維持、皮膚や粘膜機能の正常化

目の乾燥感、夜盲症(とり目)緩和、ビタミンの補給

【相】妊娠3ヶ月以内、妊娠疑い、妊娠希望(10000国際単位(以下IU)以上を妊娠3ヶ月前から3ヶ月摂ったことで新生児の先天異常のリスクが上昇の報告があり、OTC(服用)での含有量は1日最大4000IUまでと決められている)

●アドレナリン作動成分

・血管収縮による止血

☆ナファゾリン塩酸塩

(特記事項なし)

 

●血行促進成分

☆ヘパリン類似物質

・抗炎症、保湿も

【禁】出血性血液疾患(血友病等)(血液凝固作用)

ポリエチレンスルホン酸ナトリウム

【禁】出血しやすい、出血が止まりにくい

ニコチン酸ペンジルエステル

(特記事項なし)

☆☆☆☆☆ビタミンE

(特記事項なし)


⇒滋養強壮薬

主成分:トコフェロール(トコフェロール、トコフェロール酢酸エステル等)

抗酸化、血流改善

末梢血管障害による肩凝りや首筋の凝り、手足の痺れ、手足の冷え、しもやけ、更年期の肩凝りや首筋のこり、ひえ、手足のしびれ、のぼせ、月経不順、ビタミンの補給

【相】生理が早く来る、経血量が多い(女性ホルモン調整によるもので一時的なものであるが、出血が長く続く場合は要相談

 

●漢方(塗り薬のため、体力等は関係無い)

紫雲膏しうんこう

・ひび、あかぎれ、しもやけ、うおのめ、あせも、ただれ、外傷、やけど、痔核による疼痛とうつう、肛門裂傷、湿疹、皮膚炎

【相】湿潤、ただれ、火傷、酷い外傷、化膿、患部が広範囲

中黄膏ちゅうおうこう

・急性化膿性皮膚疾患(初期)、打ち身、捻挫

【相】湿潤、ただれ、火傷、酷い外傷、化膿、患部が広範囲

 

●その他

アルニカ[抗炎症、血行促進]

・キク科、アルニカ

山梔子サンシシ[抗炎症、血行促進]

・アカネ科、クチナシの果実

黄柏オウバク[健胃(苦味)、抗菌、抗炎症。日局:(粉末として)止瀉(収斂しゅうれん)]

(胃腸薬(健胃系)より転記)

・ミカン科、キハダ又はフェロデンドロン・キネンセの周皮を除いた樹皮

セイヨウトチノミ[血行促進、抗炎症]

(痔疾用薬より転記)

・トチノキ科、セイヨウトチノキ(マロニエ)の種子

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投稿日:2017年7月8日 更新日:

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