※あくまで手引きに記載された試験範囲として、内容をまとめたものです。
※既に試験に受かっている方はここの記載だけを当てにしないでください。
※成分名前の☆は三重県の平成25~29年での第三章の試験にて、名称が登場した回数です。(1回以上登場した年を1とカウント。また、名称のみを参照)
【禁】禁忌、【相】相談、【重】重篤な副作用、【副】その他の副作用、【注】備考等
(OTC添付文書への表記方法に従う。そのため、手引きでは「避ける」といった表現も【禁】ではなく【相】に当たるものもある。基本的にどのような表記だろうが『ダメ』だと考えれば問題ない)
●抗ヒスタミン成分
・皮膚の痒みや鼻炎抑制
・【禁】機械類の操作(眠気等)
・【相】排尿困難、緑内障
・【副】排尿困難、口渇、便秘
☆☆☆クロルフェニラミンマレイン酸塩
(特記事項なし)
カルビノキサミンマレイン酸塩
(特記事項なし)
☆クレマスチンフマル酸塩
(特記事項なし)
☆☆☆☆ジフェンヒドラミン塩酸塩
・【禁】授乳中
ジフェニルピラリン塩酸塩
(特記事項なし)
ジフェニルピラリンテオクル酸塩
(特記事項なし)
トリプロリジン塩酸塩
(特記事項なし)
☆☆☆メキタジン
・【重】ショック、肝機能障害、血小板減少
アゼラスチン
(特記事項なし)
エメダスチン
(特記事項なし)
ケトチフェン
(特記事項なし)
●抗炎症成分
・皮膚や鼻粘膜の炎症緩和
☆☆☆グリチルリチン酸二カリウム
(風邪薬より転記)
・ステロイドに似ている(ステロイドについては後に説明)
・大量摂取は偽アルドステロン症を発症恐れ
・【禁】長期連用(40mg↑/1日)
・【相】むくみ、心臓病、腎臓病、高血圧、高齢者(40mg↑/1日)
・【注】グリチルリチン酸は甘味料としても利用されている
グリチルリチン酸
・グリチルリチン酸ニカリウムと同じ
グリチルリチン酸モノアンモニウム
・グリチルリチン酸ニカリウムと同じ
ブロメライン
(風邪薬より転記)
・蛋白質分解酵素で炎症物質を分解する
・【相】血液凝固異常(血が固まりにくく、出血しやすい状態)の出血傾向悪化
・【相】肝機能障害、肝臓病(副作用が出やすい)
・【副】鼻血、血痰等(血液凝固異常でない人)
☆☆トラネキサム酸
(風邪薬より転記)
・気炎物質の産生抑制
・【相】血栓(血栓(脳血栓や心筋梗塞等)を溶けにくくする)
☆☆甘草[抗炎症、気道粘膜からの分泌促進。日局:(煎薬として)激しい咳、口内炎、しわがれ声、痔や脱肛の痛み]
(鎮咳去痰薬より転記)
・マメ科、ウラルカンゾウ又はグリキルリザ・グラブラの根及びストロン、ときに周皮を除いたもの
・グリチルリチン酸を含む
・【禁】長期連用(1g↑/1日)
・【相】むくみ、心臓病、腎臓病、高血圧、高齢者(1g↑/1日)
・【注】甘草は甘味料としても利用されている
(出題回数に漢方のカンゾウを含むかの問いは含まない)
(ストロン:匍匐茎とも言い、地上を這って伸びる茎のことで、そこから新たに育ち広がっていく)
●アドレナリン作動成分
・鼻粘膜血管収縮により充血や腫れ緩和
・【相】心臓病、高血圧、糖尿病、甲状腺機能障害(プソイドエフェドリン塩酸塩を除く(後述参照))
☆☆☆☆☆プソイドエフェドリン塩酸塩
・他と比べると中枢神経系に対する作用が強い
・依存性
・【禁】心臓病、高血圧、糖尿病、甲状腺機能障害
・【相】[併用]モノアミン酸化酵素阻害薬(パーキンソン病治療に使用)
・【副】不眠、神経過敏、めまい、頭痛、排尿困難
☆☆フェニレフリン塩酸塩
(特記事項なし)
☆☆☆メチルエフェドリン塩酸塩
(鎮咳去痰薬より転記)
・依存性
・【相】授乳中(一部が乳汁中へ移行)
●抗コリン成分
・鼻汁分泌、くしゃみ抑制
(胃腸鎮痛鎮痙薬より転記)
・【禁】機械類の操作
・【相】心臓病、緑内障、排尿困難、高齢者
・【副】目の霞み、眩しさ、火照り、頭痛、眠気、口渇、便秘、排尿困難
☆(☆)ベラドンナ総アルカロイド
・ベラドンナ(ナス科、草本)の葉や根にアルカロイド(副交感神経系抑制)を含む
(ベラドンナについて問われたのが1回)
ヨウ化イソプロパミド
(特記事項なし)
●ビタミン成分
・皮膚粘膜の健康維持及び回復
☆☆☆ビタミンB2
(特記事項なし)
⇒滋養強壮薬
・主成分:リボフラビン(リボフラビン酪酸エステル、フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム等)
・脂質の代謝に関与、皮膚や粘膜機能の正常化
・口角炎、口唇炎、口内炎、舌炎、湿疹、皮膚炎、かぶれ、ただれ、にきび、肌荒れ、赤鼻、目の充血、目のかゆみ、ビタミンの補給
・【注】尿が黄色くなる(元の成分の色であり、問題は無い)
☆☆ビタミンB6
(特記事項なし)
⇒滋養強壮薬
・主成分:ピリドキシン(ピリドキシン塩酸塩、ピリドキサールリン酸エステル)
・蛋白質の代謝に関与、皮膚や粘膜、神経機能の維持
・口角炎、口唇炎、口内炎、舌炎、湿疹、皮膚炎、かぶれ、ただれ、にきび、肌荒れ、手足のしびれ、ビタミンの補給
パンテノール
(特記事項なし)
⇒眼科用薬
・自律神経系の伝達物質産生に重要、目の調節機能回復促進
パントテン酸カルシウム
(特記事項なし)
⇒滋養強壮薬
・皮膚や粘膜機能維持
☆☆ビタミンC
(特記事項なし)
⇒滋養強壮薬
・主成分:アスコルビン酸(アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム等)
・抗酸化作用、メラニンの産生抑制、皮膚や粘膜機能の正常化
・しみ、そばかす、日焼けやかぶれによる色素沈着、歯茎や鼻の出血の予防、ビタミンの補給
ナイアシン(☆ニコチン酸アミド、ニコチン酸)
(特記事項なし)
⇒滋養強壮薬
・皮膚や粘膜機能維持
●生薬
☆☆辛夷[鎮静、鎮痛]
・モクレン科、タムシバ、コブシ、ボウシュンカ等又はハクモクレン等の蕾
細辛[鎮痛、鎮咳、利尿]
・ウマノスズクサ科、ウスバサイシン又はケイリンサイシンの根及び根茎
荊芥[発汗、解熱、鎮痛]
・シソ科、ケイガイの花穂
●漢方[体力](含カンゾウ、マオウ、ダイオウ)
☆茵蔯蒿湯[中等度↑](ダ)[皮膚]
・口渇があり尿量が少ない、便秘するもの:蕁麻疹、口内炎、皮膚の痒み
・【相】虚弱、胃腸が弱い、下痢
・【重】肝機能障害
・【副】激しい腹痛を伴う下痢
(※手引きには【重】及びダイオウが含まれていることが口内炎用薬には記載があるが、何故かここでは記載が無い)
十味敗毒湯[中等度](カ)[皮膚]
・皮膚疾患、発赤がある、時に化膿するもの:化膿性皮膚疾患、急性皮膚疾患の初期、蕁麻疹、湿疹、皮膚炎、水虫
・【相】虚弱、胃腸が弱い
・【注】化膿性皮膚疾患、急性皮膚疾患での使用は1週間に止め、改善しない場合は相談
消風散[中等度↑](カ)[皮膚]
・皮膚疾患で痒みが強く分泌物が多い、時に局所の熱感があるもの:湿疹、皮膚炎、蕁麻疹、水虫、あせも
・【相】虚弱、胃腸が弱い、下痢
・【副】胃部不快感、腹痛
当帰飲子[中等度](カ)[皮膚]
・冷え症、皮膚が乾燥するもの:湿疹、分泌物の少ない皮膚炎、痒み
・【相】胃腸が弱い、下痢
・【副】胃部不快感、腹痛
葛根湯加川芎辛夷[比較的体力あり](カ、マ)[鼻]
・鼻詰まり、蓄膿症、慢性鼻炎
・【相】虚弱、胃腸が弱い、発汗傾向
・【副】悪心、胃部不快感
☆☆☆☆小青竜湯[やや虚弱~中等度](カ、マ)[鼻]
(風邪薬より転記)
・薄い水様の痰を伴う咳、鼻水が出るもの:気管支炎、気管支喘息、鼻炎、アレルギー性鼻炎、むくみ、感冒、花粉症
・【相】虚弱、胃腸が弱い、発汗傾向
・【重】肝機能障害、間質性肺炎、偽アルドステロン症
・【副】悪心、胃部不快感
荊芥連翹湯[中等度↑](カ)[鼻]
・皮膚色が浅黒い、時に手足の裏に脂汗をかきやすく腹壁が緊張してるもの:蓄膿症、慢性鼻炎、慢性扁桃炎、にきび
・【相】胃腸が弱い
・【重】肝機能障害、間質性肺炎
・【副】胃部不快感
辛夷清肺湯[中等度↑](-)[鼻]
・濃い鼻汁が出る、時に熱感を伴うもの:鼻詰まり、慢性鼻炎、蓄膿症
・【相】虚弱、胃腸虚弱、冷え症
・【重】肝機能障害、間質性肺炎、腸間膜静脈硬化症
・【副】胃部不快感
●相互作用
・【禁】[併用]抗ヒスタミン成分、アドレナリン作動成分、抗コリン成分を含む薬