※あくまで手引きに記載された試験範囲として、内容をまとめたものです。
※既に試験に受かっている方はここの記載だけを当てにしないでください。
※成分名前の☆は三重県の平成25~29年での第三章の試験にて、名称が登場した回数です。(1回以上登場した年を1とカウントしています。また、名称のみ)
【禁】禁忌、【相】相談、【重】重篤な副作用、【副】その他の副作用、【注】備考等
(OTC添付文書への表記方法に従う。そのため、手引きでは「避ける」といった表現も【禁】ではなく【相】に当たるものもある。基本的にどのような表記だろうが『ダメ』だと考えれば問題ない)
●制酸成分
・中和反応により胃酸の働きを弱める
・炭酸飲料等の酸度の高いものによって中和作用が低下する
・【相】腎臓病(無機塩類の排泄遅れ、体内に貯留しやすくなる)
☆☆炭酸水素ナトリウム(重曹)[ナトリウム]
(特記事項なし)
乾燥水酸化アルミニウムゲル[アルミニウム]
・【禁】透析療法中、長期連用(アルミニウム脳症等の可能性)
・【注】便秘(アルミニウムは止瀉薬にも使われる)
ジヒドロキシアルミニウムモノアセテート[アルミニウム]
・乾燥水酸化アルミニウムゲルと同じ
ケイ酸マグネシウム[マグネシウム]
・【注】高マグネシウム血症
・【注】下痢(マグネシウムは瀉下薬にも使われる)
☆酸化マグネシウム[マグネシウム]
・ケイ酸マグネシウムと同じ
炭酸マグネシウム[マグネシウム]
・ケイ酸マグネシウムと同じ
合成ヒドロタルサイト[アルミニウム、マグネシウム]
・【禁】透析療法中、長期連用(アルミニウム脳症等の可能性)
・【注】便秘(アルミニウムは止瀉薬にも使われる)、下痢(マグネシウムは瀉下薬にも使われる)
☆メタケイ酸アルミン酸マグネシウム[アルミニウム、マグネシウム]
・合成ヒドロタルサイトと同じ
・ゼラチン状の皮膜を胃粘膜に形成して保護する作用もある
沈降炭酸カルシウム[カルシウム]
・【注】高カルシウム血症
・【注】便秘(カルシウムは止瀉薬にも使われる)
リン酸水素カルシウム[カルシウム]
・沈降炭酸カルシウムと同じ
牡蠣[制酸]
・イボタガキ科のカキの貝殻
・炭酸カルシウムを含む
●健胃成分
・味覚や臭覚に対する生薬は、オブラート等を使用すると味や香りを遮断するため、効果が期待できなくなる
黄柏[健胃(苦味)、抗菌、抗炎症。日局:(粉末として)止瀉(収斂)]
・ミカン科、キハダ又はフェロデンドロン・キネンセの周皮を除いた樹皮
☆☆黄連[健胃(苦味)抗菌、抗炎症。日局:(粉末として)止瀉(収斂)]
・キンポウゲ科、オウレン等又はコプティス・テータの根を殆ど除いた根茎
☆☆当薬[健胃(苦味)。日局:(粉末として)止瀉]
・リンドウ科、センブリの開花期の全草
ゲンチアナ[健胃(苦味)]
・リンドウ科、ゲンチアナの根および根茎
☆竜胆[健胃(苦味)]
・リンドウ科のトウリンドウ等の根及び根茎
熊胆[健胃(苦味)]
・クマ科、ヒグマその他近縁動物の胆汁を乾燥したもの
・ウシ等に由来する「動物胆」が用いられることもある
・後述の消化成分としても使われる
・【相】肝臓病(肝臓の働きを高めるため)
☆桂皮[健胃(芳香)]
・クスノキ科、シンナモムム・カッシアの樹皮又は周皮の一部を除いたもの
⇒風邪薬、解熱鎮痛薬
桂皮[発汗による解熱補助]
・クスノキ科、シンナモムム・カッシアの樹皮又は周皮の一部を除いたもの
厚朴[健胃(芳香)]
・モクレン科、ホオノキ、カラホオ等の樹皮
生姜[健胃(芳香)]
・ショウガ科、ショウガの根茎
⇒風邪薬、解熱鎮痛薬
生姜[発汗による解熱補助]
・ショウガ科、ショウガの根茎
☆丁子[健胃(芳香)]
・フトモモ科、チョウジの蕾
⇒口腔咽喉含嗽薬
[芳香による清涼感]
陳皮[健胃(芳香)]
・ミカン科、ウンシュウミカンの成熟した果皮
☆蒼朮[健胃(芳香)]
・キク科、ホソバオケラ等又はそれらの雑種の根茎
白朮[健胃(芳香)]
・キク科、オケラの根茎又はオオバナオケラの根茎
茴香[健胃(芳香)]
・セリ科、ウイキョウの果実
⇒口腔咽喉含嗽薬
茴香[芳香による清涼感]
・セリ科、ウイキョウの果実
黄芩[健胃(芳香)]
シソ科、コガネバナの周皮を除いた根
⇒痔疾用薬
黄芩[抗炎症]
シソ科、コガネバナの周皮を除いた根
乾燥酵母
・胃腸の働きに必要な栄養素を補給することで胃の働きを高める
カルニチン塩化物
・生体内に存在する有機酸の一種
・働きは必ずしも明らかにされていない
・胃液分泌促進、胃の運動を高める、胃壁の循環血流増加
●消化成分
炭水化物、脂質、蛋白質、繊維質等の分解補助
☆ジアスターゼ
(特記事項なし)
プロザイム
(特記事項なし)
ニューラーゼ
(特記事項なし)
☆リパーゼ
(特記事項なし)
セルラーゼ
(特記事項なし)
ビオヂアスターゼ
(特記事項なし)
タカヂアスターゼ
(特記事項なし)
胆汁末
・利胆作用で消化補助
・【相】肝臓病(肝臓の働きを高めるため)
動物胆(熊胆を含む)
・胆汁末と同じ
・前述の健胃成分としても使われる
☆ウルソデオキシコール酸
・胆汁末と同じ
☆デヒドロコール酸
・胆汁末と同じ
●胃粘膜保護、組織修復成分
☆☆アズレンスルホン酸ナトリウム(水溶性アズレン)
(特記事項なし)
☆アルジオキサ[アルミニウム]
・アラントインと水酸化アルミニウムの複合体
・【禁】透析療法中、長期連用(アルミニウム脳症等の可能性)
・【相】腎臓病(無機塩類の排泄遅れ、体内に貯留しやすくなる)
☆☆スクラルファート[アルミニウム]
・【禁】透析療法中、長期連用(アルミニウム脳症等の可能性)
・【相】腎臓病(無機塩類の排泄遅れ、体内に貯留しやすくなる)
ゲファルナート
(特記事項なし)
☆ソファルコン
・【相】肝臓病
・【重】肝機能障害
☆テプレノン
・【相】肝臓病
・【重】肝機能障害
・【副】腹部膨満感、吐き気、腹痛、頭痛、皮下出血、便秘、下痢、口渇
☆セトラキサート塩酸塩
・【禁】血栓(代謝でトラネキサム酸を生じる)
トロキシピド
(特記事項なし)
銅クロロフィリンカリウム
(特記事項なし)
☆☆☆銅クロロフィリンナトリウム
(特記事項なし)
メチルメチオニンスルホニウムクロライド
(特記事項なし)
アカメガシワ[胃粘膜保護]
・トウダイグサ科、アカメガシワの樹皮
●抗炎症成分
・胃粘膜の炎症緩和
☆☆☆グリチルリチン酸二カリウム
(風邪薬より転記)
・ステロイドに似ている
・大量摂取は偽アルドステロン症を発症恐れ
・【禁】長期連用(40mg↑/1日)
・【相】むくみ、心臓病、腎臓病、高血圧、高齢者(40mg↑/1日)
・【注】グリチルリチン酸は甘味料としても利用されている
グリチルリチン酸ナトリウム
・グリチルリチン酸二カリウムと同じ
グリチルリチン酸モノアンモニウム
・グリチルリチン酸二カリウムと同じ
☆☆甘草[抗炎症、気道粘膜からの分泌促進。日局:(煎薬として)激しい咳、口内炎、しわがれ声、痔や脱肛の痛み]
(鎮咳去痰薬より転記)
・マメ科、ウラルカンゾウ又はグリキルリザ・グラブラの根及びストロン、ときに周皮を除いたもの
・グリチルリチン酸を含む
・【禁】長期連用(1g↑/1日)
・【相】むくみ、心臓病、腎臓病、高血圧、高齢者(1g↑/1日)
・【注】甘草は甘味料としても利用されている
(出題回数に漢方のカンゾウを含むかの問いは含まない)
(ストロン:匍匐茎とも言い、地上を這って伸びる茎のことで、そこから新たに育ち広がっていく)
●消泡成分
ジメチルポリシロキサン(ジメチコン)
・消化管内容物中に発生した気泡の分離促進
●抗コリン成分
・胃液分泌抑制
・【禁】[併用]胃腸鎮痛鎮痙薬、鎮暈薬
(胃腸鎮痛鎮痙薬より転記)
・【禁】機械類の操作
・【相】心臓病、緑内障、排尿困難、高齢者
・【副】目の霞み、眩しさ、火照り、頭痛、眠気、口渇、便秘、排尿困難
☆☆☆☆ロートエキス[鎮痛鎮痙]
(胃腸薬(鎮痛鎮痙系)より転記)
・ロートコン(ナス科、ハシリドコロ又はチョウセンハシリドコロの根茎及び根)の抽出物
・【禁】授乳中
☆☆☆ピレンゼピン塩酸塩
・消化管運動に殆ど影響を与えず胃液分泌を抑える
・消化管以外には通常の抗コリンと同じ副作用を生じる可能性
・【禁】機械類の操作
・【相】緑内障、排尿困難
・【重】ショック
・【副】排尿困難、動悸、目の霞み
●漢方[体力](含カンゾウ、マオウ、ダイオウ)
☆安中散[中等度↓](カ)
・腹部筋肉が弛緩する傾向、胃痛又は腹痛がある、時に胸焼け、げっぷ、食欲不振、吐き気等を伴うもの:神経性胃炎、慢性胃炎、胃腸虚弱
☆人参湯(理中丸)[虚弱](カ)
・疲れやすい、手足等が冷えやすいもの:胃腸虚弱、下痢、嘔吐、胃痛、腹痛、急性胃炎、慢性胃炎
・【注】下痢や嘔吐での使用は1週間に止め、改善しない場合は相談
平胃散[中等度↑](カ)
・胃がもたれて消化が悪い、時に吐き気、食後に腹が鳴って下痢傾向:食べ過ぎによる胃のもたれ、急性胃炎、慢性胃炎、消化不良、食欲不振
・【注】急性胃炎での使用は5,6回に止め、改善しない場合は相談
☆☆六君子湯[中等度↓](カ)
・胃腸が弱い、食欲が無く鳩尾がつかえて疲れやすい、貧血性で手足が冷えやすいもの:胃炎、胃腸虚弱、胃下垂、消化不良、食欲不振、胃痛、嘔吐
・【重】肝機能障害