02.解熱鎮痛薬

【禁】:使用してならない、しない、避ける、適用外
【相】:治療を行っている医師、調剤を行った薬剤師への相談
【重】:まれに起こる重篤な副作用
【副】:一般的に現れやすい副作用、漢方製剤では不向きも含む
【注】:再発を招く、要観察、注意喚起、その他注意点
【効】:漢方製剤等の効能、効果
【主】:主製剤

◆解熱鎮痛薬で使われる成分

解熱鎮痛(げねつちんつう)

・プロスタグランジンの産生抑制による解熱

・局所のプロスタグランジンの産生抑制による鎮痛(アセトアミノフェンを除く)

・服用はなるべく空腹を避けるべきとされる

・腹痛等の内臓痛には仕組みの違いから期待できないが、月経痛(生理痛)には期待できる

●全体

【禁】 飲酒 肝機能障害の可能性
【相】 心臓病 循環血液増加による負担による悪化
腎臓病 末梢のプロスタグランジン産生抑制による腎血流の減少による悪化
肝臓病 成分の代謝に生じる物質のアレルゲン化の可能性による悪化
プロスタグランジン産生抑制に生じる炎症による悪化
胃・十二指腸潰瘍 プロスタグランジン産生抑制による胃酸増加と胃壁の血流減少による悪化
妊婦、妊娠疑い 胎児への影響を考慮
【重】 アナフィラキシー
皮膚粘膜眼症候群(ひふねんまくがんしょうこうぐん)
中毒性表皮壊死融解症(ちゅうどくせいひょうひえしゆうかいしょう)
アスピリン喘息(ぜんそく) 解熱鎮痛の成分として、「アセチルサリチル酸」特有の症状ではない

●サリチル酸系

・アセチルサリチル酸(アスピリン)

-胃腸障害が起こりやすい

-「アスピリンアルミニウム」として胃腸障害を軽減したものもある

-医療用として血栓予防薬としても使用される

【禁】 15歳未満 ライ症候群の可能性
出産予定12週以内 血液凝固緩和作用の母体への影響を考慮
【相】 血栓予防で既に同成分含有製剤を使用中 成分の重複
【重】 肝機能障害

・サザピリン

【禁】 15歳未満 ライ症候群の可能性

・エテンザミド

-痛みが神経を伝うのを抑制

-相乗効果期待から組み合わせで使用、特に「アセトアミノフェン」「カフェイン」とで「ACE処方」と呼ばれる

【禁】 水痘(すいとう)水疱瘡(みずぼうそう))、インフルエンザに罹っている15歳未満 ライ症候群の可能性

・サリチルアミド

【禁】 水痘(すいとう)水疱瘡(みずぼうそう))、インフルエンザに罹っている15歳未満 ライ症候群の可能性

●アセトアミノフェン

・中枢作用で胃腸障害が少ない

・空腹で使えるものもある

・末梢での抗炎症は期待できない

【重】 皮膚粘膜眼症候群
中毒性表皮壊死融解症
急性汎発性発疹性膿疱症(きゅうせいはんはつせいほっしんせいのうほうしょう)
間質性肺炎
腎障害
肝機能障害
【注】 用量の超過 【重】の可能性が高まる
アルコールを好む

●イブプロフェン

・アセチルサリチル酸に比べると胃腸障害が少ない

・抗炎症を併せて持つため、頭痛や咽頭痛、腰痛、月経痛等によく使われる

【禁】 15歳未満
出産予定12週以内
【相】 全身性エリテマトーデス 特に無菌性髄膜炎を生じやすい
混合性結合組織病
【重】 肝機能障害
腎障害
無菌性髄膜炎
【注】 胃・十二指腸潰瘍 既往歴があると再発の可能性
潰瘍性大腸炎
クローン病

●イソプロピルアンチピリン

・解熱鎮痛としては比較的強いが、抗炎症は弱い

・現時点でOTC唯一のピリン系

【禁】 ピリン系使用による薬疹歴

●生薬

ジリュウ フトミミズ科 Pheretima aspergillum Perrier(ジンカンモウイン)又は近縁動物の内部を除いたもの
感冒時の解熱
シャクヤク ボタン科 シャクヤクの根
鎮痛鎮痙(ちんけい)、鎮静
ボタンピ ボタン科 ボタンの根皮
鎮痛鎮痙、鎮静
ボウイ ツヅラフジ科 オオツヅラフジの茎や根茎を横切したもの
鎮痛、利尿
日本薬局方収載:煎茶として筋肉痛、神経痛、関節痛
カンゾウ マメ科 ウラルカンゾウやグリキルリザ・グラブラの根やストロン、周皮を除いたもの
抗炎症

■解熱鎮痛補助

・コンドロイチン硫酸ナトリウム

-「コンドロイチン硫酸」は軟骨組織の主成分

-軟骨成分の形成、修復

-関節痛、筋肉痛等の改善促進

・生薬

ショウキョウ ショウガ科 ショウガの根茎
発汗促進、解熱補助
ケイヒ クスノキ科 シンナモムム・カッシアの樹皮又は周皮の一部を除いたもの
発汗促進、解熱補助

■鎮静

・脳の興奮を抑制、痛覚を鈍くする

・全体

【禁】 機械類の運転操作 眠気
長期連用 依存性があるため
複数の鎮静剤の併用

・ブロモバレリル尿素

【禁】 妊婦、妊娠疑い 胎児に障害が起こる可能性

・アリルイソプロピルアセチル尿素

・生薬

カノコソウ

キッソウコン

オキナエシ科 カノコソウの根茎や根
神経の興奮や緊張の緩和
【禁】 複数の鎮静剤の併用
長期連用

■制酸

・解熱鎮痛成分による胃腸障害軽減

・胃腸障害に対する薬効は謳えない

●アルミニウム系

・全体

【禁】 透析治療中 アルミニウム脳症を引き起こす可能性
長期連用
【相】 腎臓病 無機塩類の排泄が遅れることによる体内への貯留

・ケイ酸アルミニウム

・水酸化アルミニウムゲル

●マグネシウム系

・全体

【相】 腎臓病 無機塩類の排泄が遅れることによる体内への貯留

・酸化マグネシウム

●アミルニウム系+マグネシウム系

・全体

【禁】 透析治療中 アルミニウム脳症を引き起こす可能性
長期連用
【相】 腎臓病 無機塩類の排泄が遅れることによる体内への貯留

・メタケイ酸アルミン酸マグネシウム

■骨格筋の緊張緩和

●メトカルバモール

・脊髄反射抑制、筋肉の凝り緩和

・異常緊張、痙攣、腰痛、肩こり、筋肉痛、神経痛、打撲等

【禁】 機械類の運転操作 眠気、ふらつき
鎮静成分含有剤との併用
【副】 吐き気、嘔吐、食欲不振、胃部不快感

■カフェイン類

・鎮痛の補助

眠気を取るものではない

・全体

【禁】 胃酸過多 胃腸障害の可能性が高まる
胃潰瘍
心臓病 動悸の可能性が高まる
【相】 甲状腺障害 症状の悪化
てんかん 症状の悪化
【副】 震え、めまい、不安、頭痛、不眠
胃腸障害
動悸
【注】 長期連用 依存性があるため
妊婦、妊娠疑い 血液-胎盤関門通過による胎児への影響
授乳中 乳児のカフェイン蓄積による頻脈、不眠
摂取量の上限 200mg/1回、500mg/1日

・カフェイン

・無水カフェイン

・安息香酸ナトリウムカフェイン

■ビタミン

・発熱により消耗した分の補給

●ビタミンB1

【主】 チアミン塩化物塩酸塩、チアミン硝化物、ビスチアミン硝酸塩、チアミンジスルフィド、フルスルチアミン塩酸塩、ビスイブチアミン
【効】 神経痛、腰痛や肩凝り等の筋肉痛や関節痛、痺れ、便秘、眼精疲労、脚気(かっけ)緩和、肉体疲労時の補給

●ビタミンB2

【主】 リボフラビン酪酸エステル、フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム、リボフラビンリン酸エステルナトリウム
【効】 口角炎、口唇(こうしん)炎、口内炎、舌炎、湿疹、皮膚炎、かぶれ、ただれ、にきび、肌荒れ、赤鼻、目の充血や痒み緩和、肉体疲労時の補給
【注】 尿が黄色くなる

●ビタミンC

【主】 アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カルシウム
【効】 しみ、そばかす、色素沈着緩和(日焼け等)、歯茎や鼻からの出血予防、肉体疲労時の補給

■漢方

芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)

・不問

・カンゾウ

【効】 筋肉の急激な痙攣を伴う痛みがあるもの こむら返り、筋肉の痙攣、腹痛、腰痛
【禁】 連用 症状があるときのみの服用に止める
心臓病 【重】の可能性が高まる
【重】 肝機能障害
間質性肺炎
鬱血性心不全
心室頻拍

桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)

・虚弱

・カンゾウ

【効】 汗が出る、手足が冷える、時に尿量が少ないもの 関節痛、神経痛
【副】 のぼせ強く、赤ら顔の体力充実 動悸、のぼせ、ほてり等

桂枝加苓朮附湯(けいしかりょうじゅつぶとう)

・虚弱

・カンゾウ

【効】 汗が出る、手足が冷える、時に尿量が少ないもの 関節痛、神経痛
【副】 のぼせ強く、赤ら顔の体力充実 動悸、のぼせ、ほてり等

薏苡仁湯(よくいにんとう)

・中

・カンゾウ、マオウ

【効】 関節や筋肉の腫れ、痛みのあるもの 関節痛、筋肉痛、神経痛
【副】 虚弱、胃腸が弱い、発汗傾向 吐き気、嘔吐、胃部不快感等

麻杏薏甘湯(まきょうよくかんとう)

・中

・カンゾウ、マオウ

【効】 関節痛、神経痛、筋肉痛、いぼ、手足のあれ
【副】 虚弱、胃腸が弱い、発汗傾向 吐き気、嘔吐、胃部不快感等

疎経活血湯(そけいかっけつとう)

・中

・カンゾウ

【効】 痛み、ときに痺れるもの 関節痛、神経痛、腰痛、筋肉痛
【副】 胃腸外弱い、下痢傾向 食欲不振、胃部不快感

当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)

・中↓

・カンゾウ

【効】 手足や下肢の冷え、下腹部が痛くなりやすいもの 冷え性、腰痛、下腹部痛、頭痛、しもやけ、下痢、月経痛
【副】 胃腸が弱い

釣藤散(ちょうとうさん)

・中

・カンゾウ

【効】 慢性頭痛、めまい、肩凝りがあるもの 慢性頭痛、神経症、高血圧
【副】 胃腸が弱い、冷え性 食欲不振、胃部不快感

呉茱萸湯(ごしゅゆとう)

・中↓

・いずれも含まれない

【効】 手足の冷え、肩凝り、ときにみぞおちが膨満するもの 頭痛、頭痛に伴う吐き気、嘔吐、しゃっくり

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