07.鎮咳去痰薬

【禁】:使用してならない、しない、避ける、適用外
【相】:治療を行っている医師、調剤を行った薬剤師への相談
【重】:まれに起こる重篤な副作用
【副】:一般的に現れやすい副作用、漢方製剤では不向きも含む
【注】:再発を招く、要観察、注意喚起、その他注意点
【効】:漢方製剤等の効能、効果
【主】:主製剤

◆鎮咳去痰で使われる成分

鎮咳(ちんがい)

●麻薬性鎮咳

・全体

-モルヒネと同じ基本構造がある

【禁】 妊婦、妊娠疑い 血液-胎盤関門通過による胎児への影響
授乳中 乳児のモルヒネ中毒の可能性
【副】 便秘
【注】 長期連用 薬物依存の可能性

・コデインリン酸塩

・ジヒドロコデインリン酸塩

●非麻薬性鎮咳

・ノスカピン

・ノスカピン塩酸塩

・デキストロメトルファン臭化水素酸塩

・チペピジンヒベンズ酸塩

・ジメモルファンリン酸塩

・クロペラスチン塩酸塩

・クロペラスチンフェンジゾ酸塩

●生薬

ハンゲ サトイモ科 カラスビシャクのコルク層を除いた塊茎
中枢性の鎮咳作用

■気管支拡張

●アドレナリン作動

・全体

【相】 心臓病 症状の悪化
高血圧 症状の悪化
糖尿病 症状の悪化
甲状腺機能障害 症状の悪化
高齢者 基礎疾患として【相】を持っている可能性があるため

・メチルエフェドリン塩酸塩

【注】 長期連用 依存性があるため
授乳中 影響は不明だが、乳汁中に移行するため

・メチルエフェドリンサッカリン塩

【注】 長期連用 依存性があるため
授乳中 影響は不明だが、乳汁中に移行するため

・トリメトキサノール塩酸塩

・メトキシフェナミン塩酸塩

●キサンチン系

・ジプロフィリン

-気管支の平滑筋に直接作用

【禁】 胃酸過多 胃腸障害の可能性が高まる
胃潰瘍
心臓病 動悸の可能性が高まる
【相】 甲状腺障害 症状の悪化
てんかん 症状の悪化
【副】 震え、めまい、不安、頭痛、不眠
胃腸障害
動悸
【注】 長期連用 依存性があるため
妊婦、妊娠疑い 血液-胎盤関門通過による胎児への影響

●生薬

マオウ マオウ科 マオウ等又はエフェドラ・エクイセチナの地上茎
気管支拡張
【注】 長期連用 依存性があるため

去痰(きょたん)

●気道粘膜からの分泌促進

・グアイフェネシン

・グアヤコールスルホン酸カリウム

・クレゾールスルホン酸カリウム

●痰中の粘性たんぱく質を溶解、低分子化

・エチルシステイン塩酸塩

・メチルシステイン塩酸塩

・カルボシステイン

●粘膜成分の含有比を調整

・カルボシステイン

●分泌促進、溶解低分子化、繊毛運動促進

・ブロムヘキシン塩酸塩

■抗炎症

●リゾチーム塩酸塩

・鼻粘膜や喉の炎症を修復

・気道粘膜の線毛運動促進による去痰も併せて持つ

【禁】 鶏卵アレルギー 卵白由来の成分であるため
【重】 アナフィラキシー
皮膚粘膜眼症候群
中毒性表皮壊死融解症
【注】 乳児に使用 アナフィラキシーの可能性があるため要観察


●トラネキサム酸

・体内での気炎物質産生を抑制

【相】

血栓

(脳血栓や心筋梗塞等)

固まった血を溶け難くする作用があるため

●グリチルリチン酸()カリウム

・「グリチルリチン酸」がステロイドに似た作用を持つ

【禁】 「グリチルリチン酸」として40mg↑/1日の長期連用 【重】の可能性が高まる
【相】 むくみの「グリチルリチン酸」として40mg↑/1日の使用 【重】の可能性が高まる
心臓病の「グリチルリチン酸」として40mg↑/1日の使用
肝臓病の「グリチルリチン酸」として40mg↑/1日の使用
腎臓病の「グリチルリチン酸」として40mg↑/1日の使用
高血圧の「グリチルリチン酸」として40mg↑/1日の使用
高齢者の「グリチルリチン酸」として40mg↑/1日の使用
【重】 偽アルドステロン症
【注】 「グリチルリチン酸」は甘味料として薬以外にも使用 薬との重複による過剰摂取

●生薬

カンゾウ マメ科 ウラルカンゾウやグリキルリザ・グラブラの根やストロン、周皮を除いたもの
抗炎症、健胃、気道粘膜からの分泌促進

■抗ヒスタミン

・咳や気道の炎症はアレルギーが原因のものがあり、鎮咳・気管支拡張・抗炎症成分の補助

・痰が出にくくなることがある

●全体

【禁】 機械類の運転操作 眠気、眩しさ、かすみ
【相】 排尿困難 症状の悪化
心臓病 症状の悪化
緑内障 症状の悪化
高齢者 基礎疾患として【相】を持っている可能性があるため
【副】 排尿困難
口渇
眠気
眩しさ、目のかすみ
便秘

●クロルフェニラミンマレイン酸塩

●クレマスチンフマル酸塩

●カルビノキサミンマレイン酸塩

■殺菌消毒

●セチルピリジニウム塩化物

【注】 トローチやドロップに使われている場合、噛み砕くと薬効が期待できないため、ゆっくり溶かして服用

■生薬

キョウニン バラ科 ホンアンズ等の種子
呼吸中枢、咳嗽(がいそう)中枢を鎮静
ナンテンジツ メギ科 シロミナンテン等の果実
知覚神経、末梢神経に作用し咳を止める
ゴミシ マツブサ科 チョウセンゴミシの果実
鎮咳
シャゼンソウ オオバコ科 オオバコの花期の全草
去痰
日本薬局方のシャゼンソウは煎茶として
オウヒ バラ科 ヤマザクラ等の周皮を除いた樹皮
去痰
キキョウ キキョウ科 キキョウの根
去痰、痰を伴う咳
セネガ ヒメハギ科 セネガ等の根
去痰
【注】 糖尿病 改善と誤認される検査値が出るおそれ
オンジ ヒメハギ科 イトヒメハギの根
去痰
【注】 糖尿病 改善と誤認される検査値が出るおそれ
セキサン ヒガンバナ科 ヒガンバナの鱗茎
去痰
バクモンドウ ユリ科 ジャノヒゲの根の膨大部
鎮咳、去痰、滋養強壮

■漢方

甘草湯(かんぞうとう)

・不問

・カンゾウ

【効】 激しい咳、口内炎、しわがれ声、痔・脱肛の痛み(外用)
【注】 長期連用

半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)

・中↑↓

いずれも含まれない

【効】 気分が塞ぐ、咽喉や食道の異物感、ときに動悸、めまい、嘔吐等を伴うもの 不安神経症、神経性胃炎、つわり、咳、しわがれ声、咽喉のつかえ感

柴朴湯(さいぼくとう)

・中

・カンゾウ

【効】 気分が塞ぐ、喉の異物感、風邪を引きやすい、動悸、めまい、嘔吐を伴うもの 小児喘息、気管支喘息、気管支炎、咳、不安神経症
【重】 間質肺炎
肝機能障害
【副】 むくみ
膀胱炎様症状

麦門冬湯(ばくもんどうとう)

・中↓

・カ

【効】 が切れにくい、ときに強く咳き込む、咽頭の乾燥感があるもの 咳、気管支炎、気管支喘息、咽頭炎、しわがれ声
【重】 間質性肺炎
肝機能障害
【副】 水様痰が多い

五虎湯(ごことう)

・中↑

・カンゾウ、マオウ

【効】 咳が強く出るもの 咳、気管支喘息、気管支炎、小児喘息、感冒、痔の痛み
【副】 胃腸が弱い、発汗傾向

麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)

・中or中↑

・カンゾウ、マオウ

【効】 咳が出る、喉が渇くもの 咳、小児喘息、気管支喘息、気管支炎、感冒、痔の痛み
【副】 胃腸が弱い、発汗傾向

神秘湯(しんぴとう)

・中or中↑

・カンゾウ、マオウ

【効】 咳、喘鳴、息苦しさ、痰が少ないもの 小児喘息、気管支喘息、気管支炎
【副】 胃腸が弱い、発汗傾向

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